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【書評】「技術者の意地―読むだけでわかる品質工学」品質とは?という方にオススメ!

yamokun
悩める人
悩める人

・品質改善が行き詰まる

・設計で問題が発生して解決方法がわからない

・検査はしているのに市場不具合品が出てしまう

多くの人が製品の品質向上に関して悩みを抱えていると思います。

 

そんな悩みを抱える方に、ぜひオススメしたいのが「技術者の意地―読むだけでわかる品質工学」です

 

この本は、技術系書籍の中でも珍しい小説形式で書かれています。

製品やサービスの品質向上に必要な技術や方法について、数式などを使わずにわかりやすく解説されています。

 

ストーリーに引き込まれながら、楽しく品質に関する知識を学ぶことができます。

専門書を読んでもとっつきにくいと感じている方も、この本であれば挫折せずに学ぶことができるでしょう。

 

この記事を読んでわかること

品質工学に初めて取り組む方

品質改善に悩んでいる方

 にオススメな「技術者の意地―読むだけでわかる品質工学」がどんな本なのかわかる

「技術者の意地―読むだけでわかる品質工学」とは?

本書はどんな本?

著者の長谷部 光雄氏は、技術者が十分な教育を受けておらず、最近のものづくりの力が低下していると指摘し、ものづくり企業の設計技術者が「設計者のあるべき姿」を追求するために重要なことをアドバイスする一冊です。

「品質工学」という言葉は馴染みがないかもしれませんが、製品やサービスの品質を向上させるための技術や方法を研究する学問分野のことです。

 

しかし、専門書を読んでも難解で共感することができないと感じている方も多いと思います。

そこで、「技術者の意地―読むだけでわかる品質工学」という小説仕立ての本がオススメです。

 

物語風の記載により、品質工学の概念や、品質工学を用いる真の目的をわかりやすく理解することができます。

 

私自身、何度もシーンに共感することがあり、なんどもうなずいてしまいました。

 

著者の紹介

著者の長谷部 光雄は、品質工学の専門家で、著書やセミナーでその分野の知識を広めている方です。元技術者であり、開発や製造現場のことを熟知しています。

名古屋大学理学部物理学科を卒業後、リコーに入社し、複写機やプリンターの新製品開発や新技術開発に従事しました。

エリート街道を歩んでますね!

書籍の情報

 

作者名長谷部 光雄
タイトル技術者の意地―読むだけでわかる品質工学
発売年2010年
ジャンル工学
出版社日本規格協会

「品質工学」とは?

まずタイトルの「品質工学」という単語になじみない方が多いのではないでしょうか。

 

「品質管理」と何が違うの?と疑問に持つ方も多いです。

「品質管理」は、製品の不良を防ぐことに重点を置いています。

 

不良品が出にくい製造方法を採用することや、不良品を検出しやすいシステムを導入することなど、品質管理の基本的な考え方が背後にある方法です。

 

一方、「品質工学」は、製品設計の段階から品質を重視します。

製造工程で不良が発生しないように製品を設計することが重要であり、品質管理とは異なる視点からアプローチすることになります。

この本から得られるものは?

良かった点

製品開発に関心を持つ読者にとって役立つ情報を提供してくれる

製品開発において、製造条件や使用条件に影響されない安定性を作り上げることが非常に重要です。

 

このため、製品開発に携わる人々は、タグチメソッドやロバスト性など、製品開発において重要な概念を熟知する必要があります。

本書は、これらの概念について解説し、製品開発に関心を持つ読者にとって役立つ情報を提供してくれます。

専門的な知識を具体例を用いておりわかりやすい

ロバスト性は、製品の製造条件や使用条件に影響されずに安定した性能を発揮することができる能力を指します。

市場での信頼性を高めるためには、初期の試作品段階でロバスト性を評価し、基本性質の弱点を見つけ出し、対策を講じることが非常に重要です。

 

設計の役割は、SN比を使って製品のロバスト性を高めることであり、本書ではその方法について具体例を用いて詳しく解説しています。

 

また、タグチメソッドについても触れています。

タグチメソッドは、できあがった製品を検査するのでなく、設計の段階でSN比を使って技術の性質を評価する、技術性質の見える化の方法についても解説しています。

 

製品開発において、基礎的な技術が不足している状態で目標スペックに合わせた製品を作ると問題が起きやすく、長期的な品質の向上には基盤技術の充実が必要です。

 

製品の性質を決めるのは開発の仕事であり、仕様を作り込むのは製造の仕事であるということにも触れています。

 

製品開発に携わる人々にとって、本書は役立つ情報を提供してくれます。

あまり良くなかった点

一度で全体を理解するのは難しい

この本は、品質工学の基礎から応用までを幅広く紹介しています。

専門用語も丁寧に説明されているので、初心者でも入門として読めます。

ただし、内容はとても深く豊富なので、一度では全てを把握するのは難しいかもしれません。

 

小説形式で書かれているので、読みやすく楽しめますが、何度も読み返して、自分のものにしていく必要がありますね!

 

品質工学に関する知識やスキルを高めたい人には、この本は貴重です。ある程度初歩的な専門用語の知識がある方には、さらに品質工学について理解が深まります。

学びのポイント

本書は、センサー技術の開発過程で直面する課題や、技術体質の変革に悩む主人公の姿を描いたストーリー形式の品質工学入門書です。

従来の品質管理や検査方法では見つけ出せない「見えない不良」に対する取り組みや、タグチメソッドの真の目的についても触れています。

製造現場で悩む方には、実践的な手法が紹介され、品質改善に役立つアドバイスが満載です。

 

私自身も生産技術として、工程管理項目を決めて検査をしているにもかかわらず、不良品が出てしまう苦い経験を持っています。

タグチメソッドの真の目的は問題解決をすることではなく、問題解決を通じて技術者の創造性を発揮させ、技術と技術者を育てることだと認識できました。

製品開発に関わる方々が、自分たちの仕事の本質をより明確に理解できるようになると思います。

本書は、製品設計の部門の方に中心の内容になっていますが、私のような生産技術の担当者にも多くの学びがあることを実感しました。

まとめ

この本は、読みやすく理解しやすい品質工学の入門書として、数少ない存在です。

小説形式で書かれており、気楽に読めるのが魅力的です。

 

本書は、品質工学の実践的な手法を学びたい人にとって非常に有益です。

品質のレベルを上げるためのヒントが豊富に書かれています。

 

品質工学に初めて取り組む方や品質改善に悩んでいる方は、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

続編の「続・技術者の意地―品質工学と品質管理の融合」の書評はこちら

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